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宇迦明神さまは白蛇だった ~ 宇迦神社(棚倉町)

棚倉町・赤館公園のほど近くに、宇迦神社(うがじんじゃ)があります。
宇迦神社は、縁起によると人皇十二代成務天皇の御代、塩伊乃 自直命(しおいのこじあたいのみこと)白河国造に任ぜられこの地を治めたといわれています。

その後、天正年間には立花宗茂公がこの地を治めることになって赤館を根城としました。
それをうけて宇迦神社は、鹿ノ子山(現在の棚倉町大字花園字鹿子山)に奉遷されます。

1701(元禄14)年にはときの藩主・内藤紀伊守弐信公の手によって、非常な大金をかけて社殿をお建替えしたと伝えられています。

概要は上記ですが、宇迦神社のおこりについて棚倉地方には、こんな昔話もあるといいます。

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<宇迦神社のおこり>

ときは神亀年間(724~729年)、ときの岩城郡飯野村に信仰心の厚い農夫が住んでいました。
ある時、信心のために西国を巡礼しようと思い、畿内(現在の京都府・大阪府・奈良県)に旅立ちました。

ある日、摂津(現・大阪府)まで来ると日が暮れたので、一軒の宿を見つけ泊まることにしました。
農夫はぐっすりと眠っていると、不思議な夢を見ました。

農夫の枕元に白髪で長髭の老人が立っており、こういいます。
「私は宇賀の明神である。我がゆかりの地が東方にあるので、私をそこまで連れてまいるが良い。
お前の背負ってきた皮籠にわたしを納めてくるのだ。ただし道中では決して皮籠のふたを開けるな。」

農夫は驚きましたが信心深かったので、夢のとおり帰途につきました。
やっとのことで飯野村の近くまで着くと、一歩も足が進みません。
ふと気がつくと、一軒の家にたどりついていました。

疲れきっていた農夫は一夜の宿をお願いしてみると、そこのご主人は快諾してくださいました。
その晩、農夫はまた夢を見ます。
するといつぞやの老人が現れ、こういいました。
「ここが我がゆかりの土地だ。わたしはここで万民を守ろう。
お前も遠いこの地まで送ってくれてありがとう。お前の子孫も永く守ろう。」

夢から覚めた農夫は、皮籠をそっと開けてみると五寸(約15.6cm)ばかりの白蛇が出てきました。
白蛇は金色に輝き、たちまち広い野原に姿を消してしまいました。

不思議なこの話は、たちまち付近の役人や村人まで広まりました。
するとみな「大変ありがたいこと」と喜び、神殿を建てて宇賀明神を祀りました。

棚倉町「たなぐらの昔話」より要約

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この物語には続きがあって、熱心な信者は自宅の棚に「倉稲魂神(うげのみたまがみ、うかのみたまがみ)」を祀ったといいます。
やがて倉稲魂神の分霊を現在の地にお迎えして、宇賀(迦)神社としたといわれています。

古来からこの地は信仰が厚く、社前には稲、麦、大豆などの種子が散らばっていることがあったそうです。
これは「御授種」と呼び、これを蒔くと五穀豊穣疑いなしと伝えられてきました。
「棚倉」の地名も、ここに結び付けられているといわれています。
(タネがいつしかタナに変化したようですね)

たしかに棚倉町には、神社仏閣が多いですね
馬場都都古和氣神社八槻都々古別神社山本不動尊、そして宇迦神社。
信仰が厚いというのも、嘘ではないようです。

さっそく、お参りしてみましょう。

入り口付近に鳥居が見えます。
県社の社格を受けたのは、1941(昭和16)年です。
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一見、すぐにご本堂があるようですが、参道が奥へ奥へと続いていきます。
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上りきったところにご本堂が見えました。
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神社全体が木々に囲まれていて、より神聖であることをひしひしと感じさせてくれる神社です。

今日も静かに棚倉地方を見守っている明神様ですが、ひも解けば不思議な伝説が残っているのですね。

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宇迦神社
 〒963-6131 福島県東白川郡棚倉町大字棚倉字風呂ケ沢地内

文責:よ (ラクラスしらかわ http://rakuras.com/

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