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白棚鉄道の本来の姿 ~ 白棚線(2)

前回、白棚鉄道の成り立ちと終焉を駆け足で見ていきました。

実際、白棚線はどんなルートだったのでしょう。
現存する路線バスルートだと国道289号線をすべて走るわけでなく、ところどころ併走するバス専用道を走ります。
バス専用道についてはさらに次回への伏線にするとして、いろいろ調べてみるとこんなルートだったようです。

Map1
<白河方面(関辺停留所の場所に、当時駅はなかったようです>

Map2_2

<表郷・棚倉方面>

図の緑色太線は「現在のバス専用道」です。
また、黄緑色太線は「かつてバス専用道だった場所」、細線は一般車両も走れるところです。

現在の関辺停留所から磐城棚倉駅北西にあるセイワ不動産さん(※)近辺まで、ほとんどバス専用道になっていますが、かつてはここを鉄道が走っていたのです。

(※:ラクラスしらかわは、セイワ不動産さんから東白川郡の物件情報を提供いただいております。セイワ不動産さんは「福島県南田舎暮らし情報/福ZAI」さんにも物件情報を提供しています。)

ただ言えるのは、今の国道289号線とバス専用道(だったところも含め)を走る上図のようなルートだったのです。

そういえば前回、「白河炭鉱」というキーワードも出てきました。
覚えていますか?

話が飛びますが、山を越えたいわき市には、かの映画「フラガール」でも有名になった「常磐炭鉱」があります。
「白河炭鉱」というくらいですから、阿武隈高地周辺は有数の炭鉱地帯だったのだろうと想像できます。

炭鉱というからには、採掘のためトロッコのような列車が走っていたはずですよね。
でも白河~磐城棚倉間には、それらしい駅はありません。
すると、どこかから炭鉱に向かう別ルートがあるはずです。

ここで少しさきほどの地図を眺めて見ます。
先日たずねた大池付近が、なにかあやしいですね。
どことなく、梁森駅で分岐できそうです。

調べてみると梁森駅は、1965(昭和40)年には「炭鉱口駅」だったようですね。
前出の白河今昔写真帖にもそうあるので、間違いないでしょう。
その「炭鉱口駅」から南へ分岐して白河炭鉱へと向かっていたようです。

Img_3096
<白河今昔写真帖より>

読み進めていくと、大正5年の白棚線開通と同時に引込み線が引かれ、「黒いダイア」と称された石炭を客車と一緒に運んだとのこと。

Img_3103

<白河今昔写真帖より、しかしこの文献はこんなに写真があってすごいですね>

確かに今でこそゴルフ場がいくつかありますが、ちょうど棚倉町との町境で山に囲まれた地域ですから、炭鉱があっただろうことは想像できます。
つまり、白棚鉄道は白河~磐城棚倉間のメインルートと梁森~炭鉱間のサブルートが走っていたのです。

Map3

しかし、この白棚鉄道は「あること」を機に、一気に衰退していきます。
前回のもう1つのキーワードでしたが、どうですか?わかりましたか?

実は、これでした。

Img_3094
<白河今昔写真帖より>

1932(昭和7)年、水郡線が磐城棚倉駅に乗り入れたため、乗客が流れてしまったのでした。
正確には「水郡南線」。
水戸駅から磐城塙駅(福島県)までつながっていたこの水郡南線が、磐城棚倉駅までつながったのです。
さらに1934(昭和9)年、郡山駅(福島県)まで水郡線としてつながったことで、ますます不要不急路線としてみなされてしまいました。

Img_3097

<白河今昔写真帖より昭和30年の磐城塙駅、水郡線は上野や水戸と福島を結ぶ準急列車が走っていたようです。>

こうして、白棚線は鉄道としての役目を終えますが、完全に使命を終えたわけではありませんでした。
1944(昭和19)年12月11日、あらたにバス運行が開始されるのです。

次回、白棚線完結編に続きます。(引っ張るなぁ)

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参考:
保存版 白河今昔写真帖(監修 藤田正雄/発行 郷土出版社)

文責:よ (ラクラスしらかわ http://rakuras.com/

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